最近の大雨、豪雨の被害としては、テレビなどで家が流される映像を記憶している方も多いと思う鬼怒川の決壊を引き起こした平成27年9月関東・東北豪雨や、平成29年7月九州北部豪雨があります。
鬼怒川が決壊して浸水した常総市。写真右側の茶色のエリアが浸水している
平成27年9月関東・東北豪雨では、台風17号に吹き込む湿った風と、台風18号から変わった温帯低気圧に吹き込む湿った暖かい風がぶつかり、南北にのびる線状降水帯(気象ページへのリンク)が継続的に発生しました。これにより、関東地方北部から東北地方南部を中心に1日で300mm以上の大雨が降り、甚大な被害をもたらしました。特に、茨城県常総市近郊では、鬼怒川の決壊が発生し、鬼怒川と小貝川にはさまれた地域の多くが水没しました。
これにより5000棟以上の家が全半壊という大規模な被害が発生しました。全国の住宅の被害をまとめると、全壊81棟、半壊7045棟、一部破損384棟、床上浸水2495棟、床下浸水13159棟でした。
平成29年7月九州北部豪雨では、西日本付近に南下し 梅雨前線に南海上の暖かい空気が吹きこむ一方で、上空には冷たい空気があり大気が不安定になっていました。そのような中で、福岡県筑後地方北部で線状降水帯(気象ページへのリンク) が発生しました。これにより、福岡県朝倉市や、うきは市、久留米市、東峰村、佐賀県鳥栖市、大分県日田市などで豪雨が長時間続きました。その結果、福岡県朝倉市では桂川が氾濫しました。そして、添田町で彦山川が氾濫、大分県日田市では大肥川が氾濫、日田市では花月川も氾濫しました。
住宅の被害を福岡県と大分県でまとめると、全壊288棟、半壊1079棟、一部破損44棟、床上浸水173棟、床下浸水1383棟であった。
住所から浸水リスクやハザードマップの情報を調べるには、エリア毎の浸水リスクのページをご覧ください。